ドラッカーに学ぶ「ニッチ戦略」の教科書のレビュー
書籍データ
タイトル | 継続的に儲かるビジネスモデルの作り方 ドラッカーに学ぶ「ニッチ戦略」の教科書 |
著者 | 藤屋伸二 |
販売価格 | 2,980円+税 |
90日間返金保証 | あり |
送料 | 無料 |
ページ数 | 308ページ |
ISBN-13 | 978-4-86622-020-8 |
発売日 | 2016/12/01 |
「ドラッカーに学ぶ「ニッチ戦略」の教科書」はどんな本?
概要
「ドラッカーに学ぶ「ニッチ戦略」の教科書」は、
ドラッカーをニッチ戦略に落とし込んだ本になります。
ドラッカーと聞くと、難しいイメージもあると思いますが、
著者の藤屋さんはドラッカーを噛み砕いてわかりやすく説明する達人です。
この本もその良い部分が十分に出ており、わかりやすくできています。
また、本当にたくさんの日本企業の事例が載っているので、
参考になること間違いありません。
本の半分くらいは事例かもしれません。
この本のニッチ戦略を使えば、オンリーワンの独自化が可能になります。
差別化ではなく、独自化です。
差別化だと、競合がいる、ということになりますが、
独自化は、そもそも競合がいません。
なので一人勝ちです。
本当にそんなことができるのか、と聞きたくなりますが、
実際、著者の藤屋さんは「ドラッカーを使ったコンサル」という、
独自の戦略を成功させています。
他にもたくさんの事例があるので、参考になります。
ニッチ戦略を作るのに、ワークシートが付属しており、
実際にあなた自身のニッチ戦略を作るのに役立ちます。
本というか、実践セミナーのような内容です。
自分のニッチ戦略を作りたい人、その方法を知りたい人におすすめです。
本の構成
本は5部構成となっています。
- Chapter1:ニッチ市場を理解する
- Chapter2:ニッチ市場を創る
- Chapter3:ニッチ戦略を策定する
- Chapter4:ドラッカー流・経営基礎知識
- Chapter5:ニッチ戦略のための問うべきこと
- 付属ワークシート
Chapter1では、ニッチ市場とはどういう市場か、について書かれています。
ニッチとは、多くの人が「誰も気付かなかった産業の隙間」とイメージするが、
それだけでは不十分です。
ニッチの意味をドラッカー流に確認していきます。
Chapter2では、ニッチ市場を創るためのニッチ戦略が書かれています。
中小企業が取るべき10個のニッチ戦略群と、
大企業が参入できないニッチ市場の造り方を学べます。
Chapter3では、実際にあなた自身のニッチ戦略を作っていきます。
この本には、「ニッチ戦略シート」が付属しており、
このシートを埋めていくことであなたのニッチを作ることができます。
その具体的な方法や、記入例などを確認しながら、
実際にあなた自身のニッチ戦略を作り上げます。
Cpahter4では、ドラッカーの教えの経営知識の基礎が学べます。
ニッチ戦略に使えるのはもちろんですが、
経営者であればどんな人でも役に立つ知識です。
顧客=ペルソナ、企業の強み、マーケティング、イノベーションなど、
ドラッカーの重要要素が噛み砕いて解説されれています。
Chapter5では、ニッチ戦略のために必要な点を確認できます。
それぞれのページで問いかけがあるので、それをあなた自身に当てはめて考えることで、
ズレや不具合の確認ができます。
正しい方向に進めているか確認することができます。
付属ワークシートが巻頭にあります。
シートが本に付属しているのは使いにくいですが、
PDFファイルとしてダウンロードできるので、
実際に使う際は印刷して、ニッチ戦略を練ることができます。
著者
著者は、藤屋伸二です。
「ドラッカーを日本で一番わかりやすく伝える男」と言われています。
ドラッカーを100回以上読み込んでおり、
ドラッカーを噛み砕いて教えることを専門としています。(まさにニッチ)
ドラッカーをベースにしたコンサルティング手法で、
200社を超える中小企業を支援してきています。
ドラッカーのコンサルで、ドラコンと略し、
ドラコン藤屋のニッチ戦略塾も開催しています。
ろくたのレビュー・感想
この本は、ダイレクト出版から出てはいますが、
海外の翻訳本ではなく、日本人が出した本になります。
まず、良書なのは間違いないと思います。
実はろくたは、この本を読む前から、
著者の藤屋伸二さんを知っていました。
ドラッカー関連の本を出していたり、ドラッカーのセミナーをやっており、
難しい内容を噛み砕いて、
誰にでもわかるように教えてくれることを知っていたので、
この人が出しているなら間違いないと思い購入した本です。
読んでみると、
ドラッカーのマーケティング法を「ニッチ戦略」に落とし込んでおり、
非常にわかりやすかったです。
特に具体例が豊富、しかも日本の例が多いので、
参考にしやすいと思います。
また、ワークシートも付属しているので、(PDFもある)
実際にニッチ戦略を創る際にも役に立つと思います。
この本のニッチ戦略をマスターできれば、
中小企業で生き残る方法がよくわかると思います。
また、企画を出したり、競合ひしめく中に何かを出す時にも、
間違いなく役に立つと思います。
というか、中小企業や個人事業主はこの戦略を理解しておくことは、
かなり重要というか必須な気がしました。
特に良かった点
ろくたが特に良かったのは、
付属のニッチ戦略シートを使って、自分のニッチ戦略が作れる点でした。
ろくたはアフィリエイトのウェブサイトを作っていますが、
サイトを作る際、いかに競合と違うサイトを作るか、という点で毎回悩みます。
今の時代、同じようなウェブサイトがたくさんあるので、
独自路線を貫き、他者には真似出来ないものを作れるかどうか、
が非常に重要になります。
今回もらったニッチ戦略シートを使えば、
サイトを作る際に、ニッチを作りやすくなりそうです。
あとは、自分なりにカスタマイズや、確認できるチェック項目を作って、
ニッチなウェブサイトを作っていきたいと思いました。
ろくたの場合はウェブサイトでしたが、
もちろん企業自体の方向性に使えますし、
企画を作る時にも非常に役に立つと思います。
注意した方が良いと思った点
この本は、本ではありますが、
内容的には実践セミナーのようなものになっています。
最初に理論を説明し、
続いてシートを使って実際にあなた自身のニッチ戦略を作っていく感じです。
そのため、ただ読むという姿勢だけではあまり意味がなく、
実際に自分の戦略として落とし込む必要があります。
なので、この本を読む人は、
あなた自身のニッチ戦略を作る気持ちで読んでほしいと思います。
この本を読むのに向いている人
中小企業が、競合他社や大企業に負けないためのニッチ戦略となります。
なので、主に中小企業の経営者に読んでもらいたい本です。
以下のような人は向いていると思います。
- 中小企業の経営者
- 個人事業主やフリーランス
- マーケター、企画
- オンリーワンのブランドを作りたい人
- 起業を考えている人
得られるメリット
- 中小企業が取るべきニッチ戦略がわかる
- 大企業や競合他社が入れないビジネスの作り方がわかる
- ワークシートを使って、実際にあなた自身のニッチ戦略を作れる
- ドラッカーのマーケティング思考がわかる
- ニッチ戦略で成功している具体例がわかる
総合評価
「ドラッカーに学ぶ「ニッチ戦略」の教科書」は、
実際にニッチ戦略が作れる本!
必然的に競合が多く、大企業にも潰されやすい中小企業は、
この本のニッチ戦略は必須の戦略だと思います。
USPや、その企業のみの強み、という言葉は聞いたことがあると思いますが、
結局これらもニッチ戦略です。
頑張ってニッチを考えたつもりでも、
結局競合に真似をされたり、
大企業に物量で攻められたら、ひとたまりもありません。
そうならないための独自化の方法が、
この本のニッチ戦略には組み込まれています。
自分にしかできず、
他者が真似したくない、真似できないオンリーワンの市場を作り、
継続的に儲かるビジネスモデルを作りたい人におすすめです。
(中小企業は必須の戦略だと思います)